体験談

「ルート営業」の仕事とは①

すねげです。

今回は、体験した職業シリーズ第2弾「ルート営業」をお送りします。

時期でいえば2020年6月ころのすねげスタイルです。

では、どうぞ。

ルート営業ってこんな感じ

僕が入社した「教材会社」の「ルート営業」の仕事の中身はこんな感じでした。

主な訪問先は保育所、小・中学校で1人あたり30施設から多い人で90施設を

受け持ちます。

僕は人口の少ない地域を担当していたので、40施設ほどを回っていました。

逆に、人口が多い街中を担当する営業は、受け持つエリアの中に

自然と施設数が多くなるので80とか90施設になるわけです。

そして、受け持った施設を決まった曜日に訪問するなど、定期的に訪れます。

1日に8~10施設回って、人数が多い施設には週2回、少ない施設でも

最低週1回は訪問するというスケジュールを毎週組んでいました。

売る物は、絵本や遊具、彫刻刀セットや夏休みドリルなど

保育所、学校で使うものはなんでも取り扱っていました。

そして、ルート営業の嬉しいポイントが「新規開拓をしなくてもよい」ことです。

私の地域の教材業界の話にはなりますが、不可侵条約みたいなものがあって

「この施設はずっと〇〇社としか取引してないから行かなくてもいいよ」とか

「過去にこの学校相手に大きなミスをして以降、取引ないからこの学校には入るな」

的なのを入社後すぐ教わりました。行ってはいけない場所シリーズ的な感じです。

僕がいた会社の方針としては「現在のお得意様を大事にしよう」的な感じでした。

「今月、新規で1件新しいお客様を掘り出してこい」みたいなノルマがないのは

精神的に楽でした。もちろん売上のノルマはあります。

こんな感じでルート営業というのは、決まったお客様のところに

(なるべく)決まった曜日に訪問してなんぼみたいな世界でした。

決まった曜日に来るのが分かっていると、購入の予定が立てやすいと

実際に学校の先生から言われて「なるほどな」と思った記憶があります。

それでは、入社して早々目の当たりにした現実を記していきます。

垣間見えたブラック要素

新人社員すねげは、最初の3週間は先輩と同行して営業とはなんぞやを学びました。

先輩は7人いたので、日替わりで同行するスタイルです。

伝票の書き方や購入品の渡し方など、実際にやってみて学んでいました。

7人いればやり方も人それぞれで、人によっては昼食時にはお邪魔しないという人も

いれば、昼食時だろうがとにかく入る!訪問する数を増やす!という人もいました。

印象に残っている先輩の言葉があって、それが「営業は個人事業主みたいなもの」

意味としては、「営業はそれぞれやり方があるから、どれを採用するかは自分次第

だし、工夫によって売上も変わっていく」と聞いたときは「なるほどな~!」と

感心しました。

工夫できる!=やりがいがある!=楽しい!の図式が出来上がった瞬間です。

ここまでは良いお話です。

先輩に同行していると、むむっ!?と思うところも出てきます。

それは、仕事内容がどうこうという事ではなく、集合時間に疑問がありました。

本来、就業時間は9時から18時なのですが、人によっては8時から集合して同行する

先輩もいて「なんで1時間も早く出社するんだろな~、特別忙しいのかな~」とか

考えていました。1時間もあればいろんなことが出来ます。

本来であれば、読書や動画編集ができたはずです。やる気があったかは別として。

とにかく、1時間前出社を求めてくる人がいる事実に入社して早々気付いたのです。

まだこの時は、今が特別忙しいからそうしているんだろうと思っていました。

初めてのルート営業

同行して学ぶ期間も終わり、7月から1人で回るようになります。

自分で予定を組み立てたり、どこで昼飯を食べるか、車の中でかける音楽は何に

しようか、すべて自分の自由なのでワクワクしていました。

そして、入社してまだ日が浅いということもあり、やる気のバロメーターは

120ありました。たくさん施設を回って売上を稼ぐ!そんな勢いでした。

実際、最初のあたりは1日にまわる施設数も12~15か所と多かったし、慣れていない

ということもあって、1施設あたり滞在時間が長く毎日2時間ほどの残業でした。

残業は誇ることではないので、あまり言いたくないことですが(´・ω・`)

ただ、頑張った結果は表れるもので、7月の売上は去年の同地区を担当していた先輩

を上回りました。

今になって思うとこれは、新しい担当者へのご褒美買い的なものが積みあがって達成

した結果だと思います。

何を持って行っても「ん~、買っちゃう☆」みたいな反応でした。

当時はそうとも知らず、努力の結果だと思っていました。

そして、一度好成績を収めると売上を下げたくなくなるもので、8月も前年を

超えよう!先月の自分を超えよう!とさらにがんばります。

昼飯休憩を10分で切り上げたり、訪問したところで売上の見込みがあまりない

不可侵条約の施設にも行ったり(行かなくていいと言われると行きたくなるやつ)

とにかく走り回りました。

結果は対前年比、先月比ともに上回りました。この時ばかりは

「自分ってできるな~」とうぬぼれていました。

ノルマを上回り、特別ボーナスも貰ってこれからもがんばろう、となるはずが

この頃から、自分の心の中に葛藤が芽生えてきます。

プライベートを犠牲にしてまでやっていくのか?

何に葛藤していたかというと、「プライベート」と「仕事」の両立です。

在籍していた会社、9時から18時勤務であることは先にも書きましたが

社員全員この時間を守りません。前も後ろも。

早い人で朝7時出勤、帰りは早くても19時

これがこの会社の常識、といわんばかりに残業していました。

残業代が出るなら分かりますが、残業代は1円も支給されません。

本当にこの仕事が大好きでないと続かないような生活を先輩たちは送っていました。

最初のうちは僕も、仕事を覚えなきゃとか、ついていかなくちゃ、成績を落としたく

ないという思いで仕事をしていたので、この残業に付き合っていました。

そんな生活が2ヶ月続いたとき、「このままでいいのか?」となったのです。

朝は1時間早く出社し、夜は20時になってから帰る、しかも休みは日曜日だけ。

語弊のないように補足すると、土曜日は月1日休みがありました。

なので、月30日あれば5日休みという感じです。

土日祝日休み、残業代はほぼ全額支給に慣れていた僕にとってはきつかったです。

ごめんね弱くって。

8月を走り終えたあとで、「会社の成績」のために今のままがんばり続けるのか

それとも「プライベートの充実」のために定時で帰るのか

どちらが大事か考えました。

そもそもなんで自分は市役所を辞めたのか

それは「自宅にいながら稼ぐ」を実現するためだろう

そのために市役所を辞めて、副業ができる民間に転職したんだろう

でも今はどうだ?結局、営業の仕事に時間をとられてやりたいこと、勉強したいこと

が何も出来ていないじゃないか

このままだと会社に自分の人生を捧げることになるぞ、それでいいのか?

とまぁ、考えまして「定時で帰る☆」という結論になったのでした。

そうと決めたからには即行動、ということで9月から僕は働き方を変えていきます。

続きは次のブログで書きます。

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