体験談

縫製工場の「保全」という仕事を経験したお話②

すねげです。

今回のブログは「縫製工場の「保全」という仕事を経験したお話①」の続きです。

読んでいない方はそちらから読んだ方がこの記事の内容が分かりやすいはずです。

では、続きです。

仕事再開

5月上旬、宣言明け、仕事開始である。

それでも嬉しいことはあって、それは会社近くのアパートに引っ越したことだ。

4月は実家から車で1時間かけて通っていたのが、5月からは車で10分だ!

やった!これでもっと会社に早く着くことも出来る!

そうすれば機械に触れる時間も増える!自分は会社のために生きるんだ!

そう思っていたに違いない。

実際、アパートに引っ越したメリットはあった。

それは、5月からの勤務では17時になる直前に

「今日はガス業者との立ち会いが17時10分からでして・・・」

「今日はインターネット業者との立ち会いが17時10分からでして・・・」

こういう理由をつけて毎日定時で帰った。理由は半分本当、半分嘘である。

そして5月も2、3日ほど出勤したある日の午後1時

本来なら午後の仕事開始のチャイムが鳴るはずが、聞きなれないチャイムが鳴り

「なんだ?」と耳を傾けていると

工場長「従業員の皆さんは食堂に集まってください。」

すねげ「ん?月1くらいで全員でミーティングでもしてるのかな?」と思った。

社員全員が食堂に集まり、工場長が前に出てくる。

工場長「昨日、東京の本社から連絡があって、例のウィルスの影響もあってうちの商品の需要が減っています。」

すねげ(ふむ。)

工場長「そのため、しばらくは生産を停止するとのことでした。」

すねげ(ということは!?)

工場長「なので、明日から今月いっぱい、またお休みになります。」

すねげ(よっしゃーーー!でも、給料はどうなるの?)

工場長「給料ですが、雇用調整助成金を活用するので、月額分支給されます。」

すねげ(こんなことあるんだなー!)

工場長「では、残り4時間がんばりましょう。」

すねげ(めちゃめちゃに頑張ります!)

月1の戦略ミーティングを予想していた僕は良い意味で裏切られた。

工場長のお話の後、隣にいた保全の先輩に

「せっかくこれから覚えるって時に、また休みなんで残念です。」

と言ってのけた。

これを読んでいる皆さんも、先輩もお見通しかもしれないが

1ミリもそんなこと思っていなかった。

経営者からすれば本当に悩んでいるだろうけど

労働者からすれば休める上に給料もらえてラッキー!である。

その日は思いっきり残業した。

2、3日しか出勤していないのに、一ヶ月分の給料が出るのだから

せめてもの罪滅ぼし、最後まで付き合います精神だった。

ただ、その日の帰り際にも工場長から不穏なことを言われた。

機械の後片付け、清掃も終わった21時すぎ

工場長「みんなには5月いっぱい休みって言ったけど」

すねげ「はい(けど、ってなんやねん)」

工場長「俺は毎日出てきて仕事してるから」

すねげ「あっ、はい(工場長って大変だな)」

工場長「○○も出てきていいからね」

すねげ「分かりました。(どうしてそうなるんずや!)」

工場長「せっかく教えた△△もやってないと忘れるだろうし、時々きてやるといいよ。ミシンとか機械は独占できるし。」

すねげ「んですよね。忘れちゃいそうですし。(あつ森でバラの交配しなきゃ)」

それは確かにそうだと言わざるを得なかった。

まぁ週1くらいなら来て機械をいじる練習をしてもいいのかなと思った。

結果は3週間のお休みの間、1回だけ行った。しかし3時間で帰った。

お察しだと思うが、休みの間はぐうたら過ごした。

本当に書くことがない。記憶すらない。多分あつ森をずっとやっていた。

ということで6月突入です。

運命を分けた研修

5月中から工場長からの命令で研修に行くことになっていた。

研修の内容は、ずばり「機械に詳しくなろう」だ!

1ヶ月間、ひたすらミシンのことを勉強してこい!というものだった。

ただ、研修前からあまり乗り気ではなかった。

なぜなら、研修先が住んでいるアパートから車で1時間も離れていたからだ。

せっかく職場の近くに引っ越して通勤時間を短縮したと思ったらまた遠くなった!

それくらい通勤時間の長さはモチベに影響する。しますよね?

そんなことを言っても研修先は近くに寄ってこないので通います。

研修初日、朝6時半にアパートを出発した。

そして、研修先のお偉いさん(以下、Aさんとします。)と出会ったのだが

このAさんが僕にとって厄介な存在だった。

結果から言うと、僕はこのAさんが原因で縫製工場を辞める。

研修も3日間出てそこでおさらばした。

Aさんとのエピソードを書いていきます。

まず研修初日、この日は何事もなく1日が終わった。

2日目からいろんなことがあった。

2日目の出勤時のこと、僕は始業15分前に着いていた。

車の中でLINEの返信をしてから工場に入り、工場の中を探検がてらふらふらして

自販機で飲み物を買ってからAさんのいる部屋に入った。

始業5分前(7時55分)だった。

するとAさん

A「すねげ、新人ってのはな、遅くとも15分前にはいねばまい」

伝わっていると思うが、15分前には仕事場にいないといけないよと注意された。

ひねくれすねげからすると「間に合ってるからいいじゃん」と心の中で反抗したが

「明日から気をつけます」と、その時は謝罪した。

この人は「新人が15分前に着いていないと注意したくなる人」なんだと学習した。

そして、その日の10時からの小休憩での出来事

小休憩では社員全員が事務室に戻って休みをとる。

僕は技術部が研修先ということで、技術部の面々が集まる部屋で休んでいた。

先輩たちがタバコを吸ったりスマホやパソコンでYouTubeを見だしたのを確認して

「わーも自由にしていいな」と思い、スマホを取り出した。

スマホをポケットから取り出してすぐ、Aさんが

A「すねげ、今何しようとした?」

す「LINE返そうと思ってました」

A「休憩ってなんのために取るもんだと思っちゃあ?」

す「休むためです(何が正解なの)」

A「違う。休憩は『社員と交流を深める時間』だ」

す「はい(意識たけー)」

A「だはんで、なーはわんどさ質問とかすんだ、普通」

(訳:だから、すねげは俺たちに質問とかするんだよ、普通)

す「はい(おっさんらに興味ないわ!)」

A「仕事のことでもいいし、プライベートのことでもいいはんで、そうやってコミュニケーションを密にすんだ、組織ってもんは」

す「はい、すみません(帰りたい)」

10間違ってるとは思わない。ただ、他の社員もスマホをいじってるのに

自分だけ注意されたことに納得いかなかった。

注意したいだけの人っていますからね。そういう人なんだと思った。

その日の昼休み、小休憩での反省を踏まえてAさんに質問した。

す「休みは何してるんですか?」

A「釣りさ行っちゅーね」

す「釣りってどこに行くんですか?」

A「ほにゃらら(覚えてない)」

す「へー、初めて聞いた~(ヒルナンデス!ガン見)」

~会話終了~

正直この行動にはAさん、ごめんなさい。

そして2日目も終わり3日目、ちゃんと始業15分前に着いた。

好調な滑り出しかと思われたが、この日も注意をされる。

ミシンを組み立てていた時のこと、逆ねじを触っていた。

通常、ねじというのは右回しでしまる。逆ねじは左回しでしまる。

ミシンの部位の中には所々、逆ねじが組み込まれている。

30か所ねじをしめる所があれば、1か所は逆ねじくらいの割合です。

その逆ねじに当たったとき、研修前にいじった記憶があって

(あ!確かこれ逆ねじだ!)と心の中で思って、少し手が止まった。

その少しの時間でさえも、Aさんの手にかかれば注意ポイントだ。

キリが悪いですが、文字数的に続きは次のブログに書きます。

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